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薄桜鬼 土斎メイン BL小噺 声優関連徒然日記 詳細はご挨拶からどうぞ
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2025

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06/02

2010

史実当時は誕生日なんて習慣ないよねってことで自分設定SSLです。
はじめさんは2年生。16歳。
先生は25でおk・・・?
(ほら、うちは教頭先生設定じゃないからd ^ ^)

校長:鴨さん 教頭:局長 理事長:会津公 で推して参る!
副長は生活指導担当とか・・・?(どうせ使わない設定ですが;)


・・・ちゃんと祝えてるのか?なんか消化不良・・・


ふんわりと焼きあがったスポンジの甘い匂いがキッチンに漂う。
今日は土方先生の誕生日だ。
そして恋人になって初めての記念日でもある、のだが・・・

「先生、そろそろ機嫌を直してくれませんか・・・?」

肝心の主役はご機嫌斜めだ。
それというのも沖田先輩が年齢のことで散々揶揄ったりするから・・・
その場は土方先生が怒って近藤先生が宥めるいつもと同じ流れで納まったかに思われたが、
先生は地味に先輩の言葉を引きずっていたらしい。
そういうところは妙に繊細な人だからな。

キッチンを借りきって御馳走と呼ぶには細やかだが、
いつもより手間をかけ何より愛情を篭めた料理が所狭しと並べられたテーブル。
その傍らのソファに長身を横たえた先生は先程の呼びかけにも一瞥を呉れただけだった。
これはもう駄目かもしれない。恨むぞ、沖田さん・・・
だが実際、大人にとって誕生日など祝い事というより寧ろ煩わしいだけかとも思う。
家族以外の誕生日を祝うなど初めてのことで気付かなかったが、
楽しみにしていたのは自分一人だったのかもしれない。

誕生日を祝うのは諦めるとして、作った料理を無駄にする訳にはいかない。
せめて温かいうちに食べて欲しい。
食事にしましょう。と、再度の呼びかけに応えたのはゆるりと伸びた腕だった。
仕方のない人だと吐息をひとつ落として起き上がらせるため握った手は力任せに引っ張られた。
突然のことに驚き竦む背を大きな手で撫でられる。
おとなしくその胸に身を委ねればふわりと煙草の残り香が鼻腔を擽る。
煙草の匂いなんて好きじゃないのに、この人からするものは不思議と落ち着く。
それが惚れている証かと思い至れば無性に気恥ずかしくて身動げば、きつい抱擁に一瞬息が詰まった。

「せん、せ・・・?」
どうしたんですか。と、問う声は言葉にならなかった。
予想していたよりもずっと近くにある先生の顔。
キスだって、もう何度もしてるのに俺はいまだに慣れることがなくて思わず目を逸らしてしまう。
視界の端で端正な顔が歪んだ。
「なぁ、斎藤・・・お前は俺の何処が好きなんだ?」

・・・・・・・・・え?

一瞬、頭の中が真っ白になった。
俺の聞き間違いかと思い今度はまじまじと先生の顔を見返すが、
そこに浮かんだ表情はまるで世界の終わりとでも言うような・・・
一体どうしたというんだ。
こんな事態に陥った原因が何一つとして判らず先程の問いに答えることもできない。

「言えねぇのか?だったらもう・・・」

ダメだ。

その先を言わせては駄目。
そう思ったから口を塞いだ。
勢いに任せただけのそれは目算を誤りカツリと歯の打鳴る音が場違いに滑稽だ。

「いやです。」
「斎藤・・・?」
ぱちり、と音がするほどに大きく見開いた目を瞬かせる。
そんな先生を見るのは初めてだったが今はそれどころじゃなくて。
僅かにでも離れたくなくて2人の間に隙間がなくなるほど身を寄せる。
「別れるなんて、そんなの・・・そんなこと、絶対、嫌です。」
「ん。・・・じゃあ、俺の事好き?」
こつん、と額の当たる音。
困ったような苦笑を浮かべて俺の顔を覗き込む先生をきつく睨んで知れきった応えを返す。
「そんなの、当たり前じゃないですか!」

「・・・どうして急にあんなこと言ったんですか?」
せっかく2人で過ごせる誕生日だったのに、これではそんな気分も台無しだ。
「だってお前が全然言ってくれないからさ、」
罰が悪そうに口篭る、そんな先生が珍しくてちょっとかわいいなんて思ってるのは秘密。
「俺だっていろいろ不安なんだよ。」
「そんな・・・」
確かに、今までそんなこと口にしたことはなかったが・・・
好きでもない者相手にあのようなことするはずもない。
だから、きっと伝わっていると思っていたのだがそれは思い上がりというものなのだろうか。
悶々と考え込む俺とは対照的に先生は嬉々としている。
「でも、お前が泣くほど俺のこと好きだったとはな・・・」
「!」
にやりと意地悪い笑みを浮かべた先生は絶句する俺に艶を増した声で囁く。
「そういえば、まだちゃんと答えは聞いてなかったよな。」
~~~~~っ

「先生なんて大っキライです!」
 

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