忍者ブログ
薄桜鬼 土斎メイン BL小噺 声優関連徒然日記 詳細はご挨拶からどうぞ
[87] [86] [83] [84] [82] [81] [80] [79] [78] [77] [76

05/19

2025

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

09/17

2009

学園妄想がとまらない。
兄妹と土斎。
てゆーか今回、土斎がおまけみたいな・・・。あれー?

基本はSSL設定ですが捏造あり。
仲良し兄妹が書きたかったんだけど案の定キャラが別人だったり、千鶴ちゃんが苛められてたり(愛故)。
広い心と生温かい眼差しで読んでいただければ有難いです。
(でもすごく書きやすかった・・・現パロだから?)

かわいい妹ときれいな先輩。
だいすきな2人を囲んでモーニングコーヒー。
気怠い月曜日の朝を晴れやかに過ごす名案を思いついた僕は、善は急げと惰眠を貪る愚妹を叩き起こして家を出た。いつもいつも事ある毎に僕達兄妹の邪魔をする2人は毎朝遅刻ぎりぎりの登校だから、今回の計画に支障はない。とはいえ油断は禁物だし、なにより早く学校に着けばそれだけ先輩と一緒に過ごす時間が増える。そう思えば自然と僕の足は早まるんだけど、生憎千鶴はそうもいかないらしい。繋いだ手に引っ張られて縺れた足で必死に追い縋る様はとっても見物なんだけど、万が一、怪我でもされたら面倒だから少しは千鶴のペースに合わせてあげるよ。朝から保健室行きなんて真っ平だし、いくら先輩の勧めでもアイツの薬なんて絶対飲ませたくないからね。

「ねぇ、薫ちゃん。」
息を弾ませた千鶴の呼びかけに優しく応える。
「なぁに?千鶴。」
にっこりと笑顔を向ける僕に千鶴の掌はびくりと強張った。
愛らしい反応に僕の笑顔は一層深まるんだけど、千鶴はなかなか口を開こうとしない。
・・・悪いけど僕、そんなに気が長い方じゃないんだよね。
「何か言いたいことがあったんじゃないの?」
握った手にぎゅぅっと力を篭めて問えば千鶴の慌てた声。
「いっ・・・た、ぁ!言う!言うから・・・!手、離して!」
「もぉ、千鶴は大袈裟だな。そんなに痛い訳ないだろ。ちゃんと加減してるんだから。」
「嘘。薫ちゃんの馬鹿力。」
「へぇ・・・まだそんなかわいくないこと言うの?」
「・・・・・・ごめんなさい。」
・・・すっごく不本意そうだけど、まぁいいや。許してあげる。
寛大な兄様をもったことを感謝するんだよ。
「で、なんなの?」
「うん。・・・なんで急に私の事誘ってくれたのかなって思って。」
「そんなこと?兄妹が仲良く登校するのに理由なんていらないでしょ。それとも、僕とじゃ不満?」
「ううんっ。そんなことないっ。」
勢いよく首を振られて却って傷つくのはなんでかな?ちょっと切ない。
でも、まだアイツ等に千鶴を渡すつもりなんてない。
もう少しの間だけでも僕の妹でいてよね。

◇ ◇ ◇

「あーぁ、千鶴のせいで結局遅くなっちゃった。」
「私のせいなの?」
「そうだよ。千鶴の脚がもう少し長かったらもっと早く着いただろ?」
「薫ちゃんだってそんなに身長変わんないでしょ!」
「僕はまだまだ成長期の真っ最中だもん。千鶴はもう止まっちゃったでしょ?」
「~~~っ。薫ちゃんのばかっ!イジワル!ちゃんとおっきくなってるもん!」
「はいはい。こんな所で騒いでると通行の邪魔だよ。早く指導室行こう。」
「・・・?教室行かないの?」
首を傾げて問いかける千鶴に溜息で返す。
「千鶴はなんの為に僕が急いで学校に来たと思ってるの?先輩との時間がなくなっちゃったら千鶴に責任取ってもらうんだから、今の内に覚悟しといた方がいいよ。」
「責任って・・・え・・・それより先輩って斎藤先輩のこと?」
「他に誰がいるのさ。」
僕がこんなに敬愛してるのは生徒は勿論、教師にもいない。
一先輩だけだよ。
「ねぇ、薫ちゃん。それってちゃんと先輩に連絡してる?」
「何言ってるの、千鶴。そんなことわざわざするわけないだろ。」
「・・・だよね。」
そう言って千鶴は思案気に顔を曇らせた。どうしたんだろう。千鶴は先輩に懐いてるし、先輩だって千鶴のことは可愛がってくれる。人懐こい千鶴はともかく、人見知りな先輩が千鶴を可愛がるのは僕としては複雑な所でもあるんだけど、だからといって千鶴が先輩を拒む理由なんてないはずなのに。
「薫ちゃん。やっぱり1度、携帯に連絡いれた方がいいんじゃないかな?」
「無駄だよ。先輩学校に居るときはいつもマナーだし。それに今更でしょ。」
階段を上って突当たり。グズる千鶴を引っぱって目的地までようやく到着。

「せんぱい、おはようございます。」
扉を開けて笑顔で挨拶。
部屋の中からはふわりとコーヒーの香りが漂い、そしてそれをも凌駕するほどの甘ったるい空気・・・

「なんっでアンタがいるんだよ!」
部屋の中には先輩の他にお邪魔虫が1匹。
我が物顔で先輩が淹れたであろうコーヒーを啜っている。
「煩ぇな。ここは俺の管理教室なんだから俺が居て当然だろうが。」
「アンタも一応教師なんだから職員室にでも居ればいいだろ。邪魔だ。出てけ。」
「俺が何処に居ようとお前に指図される筋合いはねぇよ。それに、俺はここが1番落ち着くんだ。」
そう言って奴は先輩の腰を引寄せ掻き抱く。先輩は少し戸惑って、でも決して抵抗はしない。
ぎり、と歯噛みしても先輩のそんな顔見せられたらそれ以上言い募ることもできなくて。
あーあ。せっかくの計画が台無しだ。
「残念だったね。薫ちゃん。」
千鶴はそう言ってコーヒーを差し出した。カップの上にはミルクが1つと角砂糖が2つ。
もう1つのカップにはなみなみと注がれたカフェオレ。猫舌な千鶴用に温めに淹れたんだろうそれをこくりと飲んだ千鶴は眉を顰めた。もしかしてまだ苦いの?仕方ないな。お砂糖1個だけ分けてあげるよ。僕はこの甘ったるい空気で胸焼けでも起こしそうだしね。

でも僕は諦めたりしないから。
妹も先輩も僕の大事な人なんだから、絶対誰にも渡したりしない。
今回は僕が退いてやるけど次は覚悟しとけよ。
PR



1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21
22
23
24
25
26
27
28
29
30
31
● 絶賛応援中 ●
“Dies irae~Acta est Fabula~応援中!
*love×love×love*
P3同盟 -無双オロチに登場する三成+曹丕を主張する同盟- デューク×ユーリ同盟 ああっ心の中の聖騎士さまっ
● 元気の源 ●
拍手です
● リンク ●
● メールフォーム ●
● プロフィール ●
HN:
夏月
性別:
女性
● ブログ内検索 ●
Designed by TKTK
PHOTO by Sweety
忍者ブログ [PR]