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2025

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ラブコメ風味の両思い話。

2人をいちゃいちゃさせたくて仕方ないです。

<caution>

斎藤さんが乙男スイッチ入ってます。ごめんなさい。











漢は度胸だ。





「―以上だ。質問はあるか?」

「土方さんは俺のこと好きですか?」

「・・・・・・は?」

質問が聞き取れなかった訳ではなく、意味が理解できなかったのだろう。
今まで真剣に次の任務についての話をしていたので、それも当然だ。

「お前・・・いきなり何を・・・」

土方は予想外の質問に未だ戸惑った表情を浮かべている。

「土方さんのことが気になって仕方ないんです。答えてください。」

曖昧な返答など許さないといったように対峙される。
決意の宿った青藍の瞳を見返し、土方は面倒臭げに髪を掻き上げつつ問い返す。

「お前はどう思うんだ?」

いかにも興味がないといった様子の土方に斎藤の瞳が揺らぐ。
それでも、ここまで来て自分から引くことなどできないのだろう。
膝に置かれた拳にきゅっと力を込めて、土方の問いに答えた。

「好きか嫌いかでいえば嫌われてはいないとは思ってますが・・・。」

「まどろっこしいな。はっきり好きだって言えよ。」

呆れた声に併せて溜め息までついて言われた言葉に対して、
斎藤は襟巻に顔を埋めるように俯いた。

「で、お前はどうなんだ?」

「人に質問する時はまず自分から、だろ?」

意地の悪い瞳で顔を覗かれる。
斎藤が先に言わなければ、土方も答えるつもりはないのだろう。
不承不承といったように小さく呟く。

「・・・・・・すき、です。」

「そんなしかめっ面で好きだなんて言われたのは初めてだな。」

「・・・仕方ないじゃないですか。これでも緊張してるんです。」

そう答える斎藤の目元は確かにほんのりと朱く染まっている。

「それに、最初に訊いたのは俺です。答えて下さい。」

「俺だってさっき言っただろうが。」

「そんなの・・・ずるい。」

言葉遊びだけで一向に口にしない土方に、斎藤は遂に痺れを切らしたようだ。
それも斎藤がこのような話をする覚悟を思えば仕方ないだろう。

「もういいです。失礼しました。」

立ち上がり、背を向けた所に土方の腕が伸びる。
均衡を崩した斎藤の身体はそのまま土方の腕の中に納まった。
背中越しにきつく抱きしめられ、戸惑いながらも身を離そうともがく耳元、

「愛してる。」

「・・・」

ぽつりと零された言葉はよく響く低音で斎藤の耳にもしっかりと届いたのに、
頭がその意味を理解するまでにひどく時間がかかる。
言葉を返そうと口を開けば不意に渇きを覚えて、こくり、と喉を鳴らした。

「もう1回。」

身を捩り、視線を合わせる。

「もう1回言って。」

土方の菫色の瞳には照れ臭そうな色が浮かんでいた。

「愛してる。」
 
「・・・あんた、やっぱりずるい。」

拗ねたような口ぶりながらも、花が綻ぶ様な笑みを浮かべて斎藤が腕をまわす。

「俺も愛してる。」

言葉とともに互いに唇を重ねた。
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